【91】 ニオイイリス の花


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「 アヤメ 」 の硬い蕾が、次々に花開いた。
花弁が薄く柔らかいので、少し強い風が吹くと千切れそうになる。
花は、白みがかった 淡く透き通ったような肌色をしており、紫などの妖艶なものと比べて、地味だが 暖かく また違った風情がある。

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この 「 アヤメ 」 は、「 イチハツ といって、白い花は珍しいそうですよ。」 と言って友人から頂いたものだ。
あとで、この花は 「 イチハツ 」 の名で花屋でも売られているが、実は別種の 「 ニオイイリス 」 という 南欧から東南アジア原産の花だと分かった。

普通 アヤメ の花弁は、それぞれ 3枚ずつの上弁と下弁があり、イチハツ は下弁の中心部奥に トサカ状の突起があるが、ニオイイリスのそれは柔らかいブラシ状になっているのが特徴だということも分かった。
白いニオイイリスの多くが、その突起は黄色くなっているが、鵲声庵のそれは 薄い柿色である。

匂いイリス というから、その名の通り芳香がするのかと思っていたら、妻が花を嗅いでも匂わないと言う。
調べてみたら、根茎部分に芳香の素があるらしく、西洋では香水の原料にもなるらしい。
そういえば、根っこを とった時、ほのかに良い匂いがしたような気もする。
いずれにしろ、この時期は ヒノキ花粉症で鼻が効かない私にとっては、鼻に栓をしたのと同じで、香りの話をしても 詮無いことだが・・・。

ニオイイリス の繁殖力は かなり強く、太いワサビ形の もりもりとした根茎をちぎって移植すると、翌年には勢いよく剣先状の葉を出して、その株も 年々大きくなる。
場所や土質を選ばず、力強く成長するから頼もしい。
数年経つと大きく広がり過ぎ 他の花を席捲するので、可哀そうだが 時々間引きしている。

ところで、イチハツ の名はアヤメ の中では一番早く咲くことから、つけられたものだという。
もともと、株が小振りで根が確りしている イチハツは、むかし、大風に強いといって、藁葺屋根に植えられていたらしい。
藁葺屋根の上 一面に、紫の花が咲きみだれた光景は想像しただけで楽しい。

 そこで二句
  楚々として 妙に図太く 誰に似て (快団爺)
  豪邸の アヤメ 上司の 妻に似て (快団爺)
  

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この記事へのコメント

仮分数
2008年04月25日 20:28
アヤメの質素は、人間の真面目を表現します
花蘇芳と同じく楊貴妃の時代に彼女の肢体にぴったりと纏わりついた絹衣の牡丹が、庭に咲いた。早朝に起きると 牡丹の香りが誘う。
 命あることに感謝しています
さぶ
2008年04月26日 11:58
白いアヤメは始めて見ましたが、美しい!
近年花々が改良され、ケバケバ した色とりどりのものが出回っている中で、この花は清楚でしっとりした落着きがあり、見惚れました。
爺様のブログの写真は美しく、いつも感心しています。もちろん川柳もです!
カメラが高級なのか(失礼)、いや、技術ですよね 勿論。
前篇の四月の花々も、にぎやかで美しい!
さぶ
2008年04月29日 16:14
 [追記]
高根に咲いていて届きそうで届かないのが、ほのかに恋慕した上司の妻ですか …。
むかし若い時、私の同僚は社長の2号さんに恋をして悩んでおりました。
その男は、自分も社長になりましたが、2号さんがいたかどうか知りません。
男は、もう古稀になりました
さぶ
2008年04月30日 22:16
[追記]
イチハツもニオイイリスも初めて聞きました。
珍しい名ですね。
あまり私に縁がない花の名にしても、この歳になって、初めてのものばかりで、勉強になります。
仮分数
2008年05月02日 12:10
これほどまでに 濃艶なアヤメはありません

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